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巨大な龍と虎の像には意味があった!

蓮池潭に隣接する虎と龍の巨大なモニュメント。2匹を見守るかのようにそびえ立つ2つの七重の塔。建てられたのは1976年とやや古め。大きな口を開けた虎と龍ですが、この口が塔への入り口となっています。
何かのテーマパークにも見えますが、実はここ風水のパワースポットとして有名です。
台湾では、龍は最も善良な生き物で虎は最も凶暴な動物。そのため龍の口から入って虎の口から出てくることで、自らを清め災いも無くなると言われています。
台湾の学生は修学旅行でこの場所を訪れて龍から入り虎から出るから善人が多いという都市伝説もあるとか。
龍虎塔に続くジグザグの道

カラフルで巨大な龍虎の入り口にばかり目が行きますが、その入り口に続く道は写真のようにジグザグ型になっています。真っ直ぐな道にしなかったのは2つの理由があります。1つは参道には少しでも距離を歩くことで身を清めるという意味があるそうです。
確かに明治神宮も参道がとても長いですがこうした考えが影響しているのでしょうか。
2つ目は魔は曲がった道を歩けないという考え方から。ゾンビ(魔なのかは分からないけど何となく魔感がある)も真っ直ぐにしか歩けないイメージがありますね。
こんな理由から意図的にジグザグの道を作ったそうです。ちなみにこのジグザグの参道も七重塔の上から眺めることができます。
龍虎塔の中はどうなってるの?

龍虎塔の内部に入ると中国で語り継がれている神話が描かれています。お布施をする場所もあります。気持ち程度で大丈夫ですがお布施をすると絵葉書をいただくこともあるそうです。
塔内部は螺旋階段になっていますが、途中に外を眺めることが出来る窓があります。地上6階の龍虎塔内部から見る景色は見応え抜群。各階ごとに展望スペースがあるのでゆったりと休憩しながら登るのもいいですね。
龍の入り口から入って体を清めている最中ですから、記念撮影をする方も続出。先ほどのジグザグ通路も塔の上から確認できます。ちなみに龍の塔も虎の塔も内部に大きな差はないですが、風水効果が期待できるのでどちらも登ってみるといいですね。
龍虎塔を出ると珍しい盆栽アイスがあるのでコチラもオススメです。盆栽に見えるけど、れっきとしたアイスです。

三国志の関羽将軍が祀られる「春秋閣」

龍虎塔から徒歩2分で着く春秋閣。1953年に建てられ、三国志の将軍の1人である関羽が祀られています。
こちらにも龍がいて、その背中には観音騎龍像が乗っています。龍の上に観音様が乗って現れたという伝説を表現しています。
龍の口の中に入ることができます。内部の壁面にはお釈迦様の説法や弟子の姿も描かれています。さらに内部を進むと、見えてくるのは甘露水。中国古代の伝説で、天から降り飲めば不老不死になれると言われています。
春秋閣の奥にある長い橋を進むと、1978年に建てられた3階建ての建物・五里亭があります。屋根の両端が反り返っているデザインが特徴。色鮮やかな色調も異国情緒溢れています。

高さ22メートルの神像は必見

圧倒的なインパクトを誇るこちらの像。名前は北極玄天上帝像(ほっきょくげんてんじょうていぞう)といい、高さは22メートル。一般的なマンションでいえば6〜7階に相当する高さで、夜になるとライトアップされます。

日本ではなじみのない北極玄天上帝像ですが、中国圏の人なら誰もが知っている有名な神様。道教の神様ですが、神になる前は殺し屋で生計を建てていたそうです。ゴルゴ13的な人物だったということでしょうか。
玄天上帝は晩年、自らが殺人をしていたことを悔いて山に籠もり修行を始めます。すると観音菩薩が本当に改心したのか試したところ、玄天上帝は決意の証として自らの腹を裂き、胃と腸を取り出して川の水で洗いました。
決意の証がバイオレンス過ぎますが、胃と腸を川で洗うという出来事に神様が感動し、玄天上帝は神様となりました。しかし、彼の胃と腸は人間界に残された胃と亀の怪物に、腸が蛇の怪物になり悪さをしました。
そこで神様となった玄天上帝は、2匹の怪物を自ら成敗したといいます。そのため高雄にある北極玄天上帝像の足は亀と蛇を踏みつけています。(上の写真でもその様子が分かりますね)
アクセス
②バス:高鉄左営駅から紅35に乗車。
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